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zoom RSS 神話学による日本昔話研究4 丸山顕徳先生

<<   作成日時 : 2017/07/16 08:00   >>

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「神話学による日本昔話研究」の最終回です。
沖縄でフィールドワークをなさっている丸山先生のご研究を紹介します。

出典:
丸山顕徳『口承神話伝説の諸相』勉誠出版、2012年。

「環太平洋文化」という視座が新しく提起されています。

「はじめに」の末尾で(p16)
日本の古代研究はこれまで北方アジアに
目が向けられてきたことを指摘したうえで、
東北アジアの風土が日本とは全く違うと述べる。
さらに、例えば日本の蛇信仰は南方的、中東的、
西洋的であるとし、
「日本の文化の想像性、神話的な想像性の根源に
海からの影響が強く感じられる」という。

○伊江島の起源神話(p27)
「インドからチャンピナという女神が牛に乗って
伊江島のサシシチ山に来た」。
山に住む山城という男と夫婦になった。
二人から子供が生まれ、島に人間が広まった。

この「チャンピナ」に関して、
丸山はインドの花「チャンパ」との関連を指摘しているが、
私見によればこれは「チャームンダー」ではないのか。
チャンピナとチャームンダーでは、「ピ」と「ム」が同じ唇音、
「ナ」と「ダ」も交替しやすい。

沖縄とインドとの「海の道」が想定されるか。

○八重山の起源神話(P73)
構成
@天の神である太陽の神が、アマン神に下界に行き
八重山島、石垣島を作ることを命じる。
A石・土などの塊を盗んで、虹の橋を渡って大海に投げた。
B槍先でかき混ぜたら、八重山島ができた。
C一番最初にできたのがアダンであった。
D生き物で最初に生まれたのがヤドカリであった。
アダンの実を食べて繁殖した。
E次に知恵のあるものとして、
ヤドカリの生まれた同じ穴から玉のような男女が生まれた。
その二人から子どもが生まれた。
Fアダンは神の木で、アダンの芯で料理を作り、
お祝いや仏事に供える。


沖田考察:
一見オノゴロ島神話に似ているが、
要素をよく見ると、環太平洋の神話と似ている。

・インドネシア:人間はココヤシの実を食べてのち死ぬようになり、
そののち結婚もできるようになった。(イェンゼン『殺された女神』59頁)

・石・土の塊を海に投げ、槍先でかき混ぜたら八重島ができた→
インドの乳海撹拌神話。山を海に入れ、蛇を巻き付けて海をかきまぜる。
石・土の塊=山、
虹の橋=蛇(神話で虹は蛇)、
海を槍でかきまぜる→海を山でかきまぜる

乳海撹拌神話との影響関係が指摘されている話として、
古事記のオノゴロ島神話がある。これについては
インド→モンゴル→日本という伝播経路が想定されているが、
沖縄とインドの場合、やはり海の道で、
オノゴロ島とは別系統で伝わったか。

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