沖田瑞穂の神話雑記

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zoom RSS ウラシマ効果の神話

<<   作成日時 : 2017/07/09 22:03   >>

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みなさんよくご存じの浦島太郎。竜宮城へ行って帰ってきたら、
ほんの数日と思っていたのが数十年もたっていて、
しわくちゃのお爺さんになってしまいましたとさ。

このように異界と現世で時間の流れが違うことを「ウラシマ効果」といいます。
ウラシマ効果の神話は、日本の浦島太郎だけではありません。

中国に似た話があります。

「腐っていた斧の柄」(水経注)
晋代、浙江省の王質という男が、木を伐りに山に入り、
石の洞窟の中で四人の童子が琴を弾きながら歌を謡っているのを見た。
彼は立ち止まって斧の柄にもたれかかって耳を傾けていた。
童子の一人が棗の種のようなものを彼に与えた。
王質がそれを食べると空腹を忘れた。
それほど時間が経っていないのに童子が
「いつまでここにいるのだ」と言うので立ち去ろうとすると、
斧の柄はすっかり腐っていた。王質は家に帰ったが、
家を出てから数十年もたっており、村には一人として顔見知りの者がいなくなっていた。

この場合、山の洞窟の中が異界だったのですね。
そこにわずかな時間いただけなのに、帰ってみると数十年たっていた。
ウラシマ効果です。

遠く離れたユーラシアの西の端、ケルトの神話にも似た話があります。

「常若の国へ行ったオシーン」
妖精のニャヴがフィアナ騎士団のオシーンを常若の国へ連れて行った。
ニャヴとの楽しい日々は夢のようで、瞬く間に三年が過ぎた。
故郷が恋しくなったオシーンは、白馬に乗って帰郷した。
ニャヴは決して白馬から降りてはならないと忠告した。
故郷は以前と全く変わってしまい、自然も人々も小さい。
オシーンの父や仲間たちははるか昔に死んでいた。
オシーンは馬から落ちて両足が地面についてしまった。
白馬は素早くかけ去ってしまい、オシーンは一人残され、
瞬く間にしわくちゃの老人になってしまった。

海の向こうの常若の国が異界ですね。三年の月日と思っていたら、
帰ってみると人々が小さくなるほどの月日がたっていた。

このウラシマ効果モチーフは、つい最近まで、ケルトと中国と浦島太郎に限られていると
思っていたら、沖縄にもあるということを知りました。
柳田国男「海神宮考」を読んでいて見つけました。
「ニルヤ」(=竜宮)に行って三日後に帰ってきたら、三百年、などという話のようです。

それにしても、私見の限りでは、ユーラシアの西の端と東の端に
限定して現れるモチーフのようです。
このモチーフは特殊性が高く、偶然の一致とは考えられないという感触を持っています。
何らかの系統的関連があるのではないかと。

今後の課題です。






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