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zoom RSS 松木武彦『縄文とケルト』を読んで

<<   作成日時 : 2017/07/03 18:38   >>

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今日の読書。松木武彦『縄文とケルト』ちくま新書、2017.

ユーラシアの西の端と東の端に位置するイギリスと日本。
そのそれぞれの新石器文化であるケルトと縄文が、似ているのだという。
斬新な視点で書かれた考古学の研究書である。
その類似はあくまで偶然の産物であり、直接的な交流の結果ではないというのも、
興味深い現象に思える。

特に印象的だったのは、名高いストーンヘンジと、秋田県鹿角市の大湯環状列石の類似だ。
ストーンヘンジは、円環をなすその構造の北東方向に切れ目がある。
その切れ目から、夏至の太陽が昇るのだという。
一方大湯環状列石では、二つのストーン・サークルが北西と南東に配置されており、
「日時計」の石組になっているのだが、南東の野中堂の中心からすぐ北西の日時計を望むと、
約150メートル先の北西の万座の日時計が同じ視線に重なり、
その延長線上に夏至の太陽が沈む。

日の出と日没という点は異なっているものの、どちらも夏至の太陽を意識して作られた
石の構造物、という点で一致しているのだ。

イギリスには、冬至の太陽を記念する遺跡もあるのだという。

また、ストーンヘンジも大湯環状列石も、そこから遺骸が発見されたり、
埋葬の跡がうかがわれたりする。それを踏まえて、著者はこのように述べる。

その底流には、太陽の盛衰と生死とを関連づける共通の思想をうかがえるだろう。(134頁)

私見によれば、このような太陽の盛衰と生死との関連は、
アマテラスの岩屋籠り神話に通じるものがある。
太陽女神アマテラスは岩屋に身を隠すことで、死んだ状態になる。
そしてそこから出てくることで再生する。
同時にこの神話は冬至の太陽の神話とされるので、夏至と冬至で異なるものの、
太陽と生死との関連を語っているところは、ストーンヘンジや大湯環状列石と同じであるのだ。


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